医療費にも違いがある病院とクリニック

クリニックと病院の医療費の違い

病院とクリニックは規模や病床数の違いだけでなく、かかる費用にも違いがあります。以前は初診料にも違いがありましたが、現在は病院・診療所、クリニックなど区別なく初診料は270点、2,700円となっています。実際の患者の負担は3割ですので、810円です。

クリニックと病院の医療費の違い

初診料のほかに

200床以上ある大病院ではクリニックでは掛からない費用がかかることがあります。初診料と診察料のほかに3,000円から5,000円程度の金額で選定療養費と呼ばれています。これは医師の紹介状を持たずに総合病院で受診したときにかかる特別な料金です。他にも夜間や休日の診療の際の「時間外費用」や医師を指名する時の「ドクター指名料」が設定されているケースもあります。
なぜこのような費用がかかるかというと、大病院の場合は、原則としてより専門的な治療が必要とされる重症患者を診察したり、高度な検査や手術をメインに行うことを想定していて、そのための設備やスタッフを充実させているのですが、そこにクリニックや診療所で対応可能な風邪などの軽症な患者が大勢訪れるのは大病院の機能を十分に生かすのにはマイナスとなります。
また、こういった費用の設定は、クリニックや診療所へ軽症の患者を誘導して医療機関の棲み分けを図る意味もあるのです。

再診料の違い

再診料にも病床数によって違いがあります。再診料は19床以下のクリニック、診療所は70点=700円、20~199床の病院は57点=570円、200床以上の大病院は71点=710円となっています(大病院の場合は再診料ではなく外来診療料と呼びます)。これも医療機関の棲み分けをして、患者を適切に誘導するための方策です。

病院とクリニックの棲み分け

初診料は同じでも、選定療養費や再診料などで料金体系が違っているのは、病院とクリニック、診療所の機能の違いでもあります。繰り返しになりますが、大病院は原則として重症患者を見たり、特殊な医療機器を揃えて精密検査や難度の高い手術に備えていますので、そのためのスタッフや設備を充実させています。単なる風邪や軽症患者、慢性疾患の患者は一般の病院やクリニックでもケアが可能ですので、大病院ではなく、そちらに誘導する料金設定なのです。クリニック・診療所は、診察する科目を絞って、地域に根ざした医療機関として、地元のかかりつけ医の役割を果たすために、安定経営が望ましいので、再診料の診療報酬を高めに設定しています。

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