転職先の病院に採用されやすい看護師とは?

採用されやすい看護師とは

常に人手不足の医療現場では、看護師たちがギリギリの人数で業務をこなしている医療機関も多いでしょう。あまりの多忙さに人間関係のトラブルや悩みを抱えるケースも増えてきています。現状を打開するために転職を考える看護師も多いですが、実際の看護師の転職事情ではいったいどんな人が採用されやすい傾向にあるのでしょうか。若手が採用に有利なのは本当なのか、また転職する際には何を重視するべきなのか、採用されやすいポイントなど、看護業界で転職を成功させるための情報をお届けいたします。

採用されやすい看護師とは

どんな人が採用されやすい?

看護師に限らず、どんな職種でも人となりは重要な採用ポイントと言えますが、看護業界で求められている人物像に適した人材が採用されやすいのは言うまでもありません。とはいえ、採用されやすい人にはどんな特徴が見られるのでしょうか。
まず、採用判断の一つとされる面接での対応が挙げられます。質問に対する回答はスムーズに行えたかどうか、また質問への理解力や回答が病院側の答えと一致しているかどうかなど、病院とのマッチ度が高いほど採用率はアップする傾向にあるでしょう。
次に、看護師に向いている性格を持ち合わせているかも判断されています。看護職には自立心の強さも必要です。前向きでポジティブな人、どんなことにも明るく対応できる人、しっかりと前を向いて歩める人などが求められます。逆に、くよくよといつまでも同じことで悩んで気持ちを切り替えるのが苦手な人やすぐネガティブ思考になりがちな人は患者にも悪影響を与えかねないため、採用されにくい傾向にあるでしょう。
面接では後ろ向きな発言は控えておくことがポイントになります。また、何度も転職を繰り返した経歴がある場合も、長続きしないのではないかと採用を見送られる可能性があるので注意が必要です。
面接で見られているのは応募者の人となりだけではありません。その他に採用されやすいポイントとして、長く働いてくれそうか、他のスタッフと上手く付き合っていける協調性はあるか、最低限のマナーは身についているかといったことも挙げられます。入社してすぐに辞めてしまわないかどうかは、どの転職先でも気になる項目の一つでしょう。在籍している他の看護師との相性も見抜かなければいけないため、やはり面接への対策を十分に備えておく必要があるでしょう。

若手看護師の転職は有利?

20代の若手看護師は転職市場において採用されやすいと言われています。
その理由は、やはり若さゆえに体力があるために、夜勤などハードスケジュールも難なくこなせるイメージが強いことが挙げられるでしょう。その他に、独身者が多い年代でもあるため、プライベートの生活の負担が少なく活動的に働けることも採用されやすいポイントとなっているようです。また、これから学ぼうという学習意欲が高い、柔軟な吸収力がある、一から教育・指導できるといった理由も挙げられます。さらに、ライフステージに合わせてこれから先も長く勤めてもらえる可能性が高いのも20代が有利と言われる所以でしょう。
有利と言われている20代の転職ですが、転職する理由として多いのが人間関係のトラブルです。看護師2~3年目くらいになると後輩の指導や仕事量が増える時期になり、先輩や上司と衝突することも多くなります。そのため、人間関係で悩みを抱えて転職を考える人が増えてくるのです。しかし、人間関係のトラブルや仕事がきついといったネガティブな転職理由をそのまま伝えるのは避けたほうがよいでしょう。よりよい職場を求めての転職であることを踏まえ、「キャリアアップに集中したい」といったポジティブな理由を伝えることがポイントです。転職理由を明確にするためには、自己分析やキャリアの棚卸しを行い、自身の強みとなる部分やアピールポイントを把握しておくとよいでしょう。現状のキャリアを正確に伝えることで、採用側も応募者の能力や人となりを把握することができ、お互いにミスマッチの生じない関係を築くことができます。

転職を成功させるには

納得のいく転職を叶えるためには、まず何よりも情報収集を行う必要があります。
気になる病院の特徴をしっかりと押さえ、入職後のミスマッチを回避しましょう。チェックするポイントは、病院の規模、病床数、看護師の人数、教育制度、看護理念などが挙げられます。その他に、生活に困らない程度の収入を得られるかどうかも重要なチェック項目の一つです。さらに、実際の職場を見学できる場合には積極的に現場に足を運びましょう。普段の看護師の働く様子や患者を含めた病院全体の雰囲気を把握することが可能です。また、職場の雰囲気を肌で感じることで、そこで働いているイメージを掴むこともできます。
転職先の候補を絞ったら、次は採用されやすい履歴書の作成です。書類選考では、「この人に実際に会ってみたい」と採用担当者に思ってもらえるような書き方がポイントになります。まずは、履歴書を作成するときの基本的なマナーを守ることです。黒のボールペンで記入し、見やすい文字の大きさと訂正なしできれいに仕上げること。また、年号の表記が揃っているか、名称は省略していないか、具体的な志望動機が書かれてあるかなど、基本的なことを押さえて作成しましょう。
書類選考でも面接でも一番大切なのは、志望動機です。
「給料をアップさせたい」「人間関係がこじれたから」といったホンネを言いたいところですが、ネガティブな動機は避けたほうがよいため、その気持ちをポジティブな理由に変換しましょう。給与アップを希望しているのであれば、キャリアアップを望んでいることに繋がるため、キャリア構築を目指した転職であると言い換えることができます。
また、人間関係のトラブルが原因で転職したい場合には、まず初心に返って看護師を目指した本来の目的を思い出し、理想を求めての転職であることを示しましょう。決してネガティブな印象にならないように、前向きな転職であることをしっかりと言葉に乗せて伝えることが大切です。

目的に合った職場選びをしよう

なぜ転職をするのか、現状よりもどうなりたいのかといった指針を示すのはとても大事なことです。人間関係のトラブルなど、悩みから抜け出すために勢いだけで転職先を選んでしまうと「思っていたところと違う」といったミスマッチが生じてしまう可能性もあります。転職先を見つける際には、目的を明確にして転職活動を行うことが重要です。
また、目的に沿った転職を行うためにも、条件に優先順位をつけておく必要もあります。どうしても譲れない条件を選ぶことで、自分自身が納得のいく転職を叶えることができるのです。
もう一つ重要なのは、将来を視野に入れたライフプラン。これから先、看護師としてどんなライフスタイルを送っていきたいのかという理想の看護ライフを描いておくことも大切です。仕事だけではなく、結婚や出産、子育てといったライフイベントも含めたライフプランを考えておくとよいでしょう。育児や介護などプライベートと仕事の両立を図りたい場合には、日祝日が休みで夜勤のないクリニックへの転職を選ぶ人が多いです。一方、キャリア構築を視野に転職を考えている人は、診療科目が多くさまざまな経験を積むことができる大規模な病院勤務を選ぶ傾向にあります。このように、転職する理由は人によってさまざまです。
将来のビジョンを自分の中でしっかりと明確にして、目的に合った転職先を選びましょう。

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